演劇

An Enemy of the People 民衆の敵

戯曲『人形の家』で有名なノルウェーの作家ヘンリック・イプセンの同名作品をエイミー・ヘルツォークが脚色したリバイバルとなる。原作は1883年にノルウェーで初演されて以来、世界中で何度も上演され、ブロードウェイでは11回目だ。今回は、テレビドラマの大ヒットシリーズ『メディア王 〜華麗なる一族〜』の主役を...[Read More]

Brooklyn Laundryブルックリン・ランドリー

ピューリッツァー賞とトニー賞を受賞しているニューヨーク生まれの劇作家、ジョン・パトリック・シャンリーが脚本と演出を担った悲喜劇『ブルックリン・ランドリー』。異性運がなかった男女が、人生の大波に呑まれながらも様々な絆を大切にする様子を、丁寧に描いている。主演女優は『サタデー・ナイト・ライブ』で10年以...[Read More]

Doubt: A Parable 疑惑:聖書における道徳的訓話

ピューリッツァー賞とトニー賞を受賞した『ダウト』が、20年ぶりにブロードウェイに帰って来た。『ダウト』は劇作家ジョン・パトリック・シャンリーの名作。2008年にメリル・ストリープ主演で映画化され、アカデミー賞最優秀脚色賞を含めた5部門でノミネートされている。1964年、ニューヨーク市ブロンクスの労働...[Read More]

Appropriate アプロプリエイト

脚本家のブランデン・ジェイコブス-ジェンキンス(39歳)は、ブルックリンの黒人の劇作家/プロデューサーで、ピューリッツァー賞演劇部門を受賞している。また2014年にオフで上演されたこの『Appropriate 』と、別の作品 『An Octoroon 』で、オビー賞(オフやオフオフ・ブロードウェイを...[Read More]

Jaja’s African Hair Braidingジャジャのアフリカ三つ編み

ガーナ系アメリカ人劇作家ジョセリン・ビオのコメディータッチの新作で、以前このブログにも書いたオフの戯曲『Our Dear Dead Drug Lord』を担当したホイットニー・ホワイトが演出している。劇場に入ると、あらゆるアフリカのブレイディング(三つ編み)のスタイルが舞台幕に描かれているのが目に飛...[Read More]

Purlie Victorious: A Non-Confederate Romp Through the Cotton Patchパーリー・ビクトリアス〜(直訳)南軍ではない者が小さい綿農家をはしゃいで進む〜

説教を美しく語るのが得意な黒人伝道師が、故郷ジョージア州の田舎の教会を買い取ろうと繰り広げる騒動を描いたコメディー作品。1961年に初演されたこの戯曲は、ケネディ・センター栄誉賞を受けた俳優、演出家、そして公民権運動の活動家であった故オジー・デイヴィスによるもので、彼が当時主役を演じた。スパイク・リ...[Read More]

The Shark is Broken サメが壊れた

先頃巨大ザメの映画「MEG2」が公開されたが、この手の作品は皆、多かれ少なかれスティーヴン・スピルバーグ監督による1975年の名作映画『JAWS/ジョーズ』の影響を受けていると言っていい。その『JAWS/ジョーズ』の撮影現場の様子をコメディータッチで描いた戯曲が『サメが壊れた』だ。

The Best We Could〜 a family tragedy〜 訳:精一杯やった〜ある家族の惨事〜

新人脚本家エミリー・フェルドマンの戯曲。米国における熟年層、コンプライアンス、大人になりきれない若者、家庭内の世代の壁といった諸問題に正面から取り組んでいる。観客はサブタイトル「〜ある家族の惨事〜」を見て心の準備をしていた筈だが、始まってみるとコメディータッチの作風によって終始笑いに引き込まれ、楽し...[Read More]

Fat Ham ファット・ハム

6月には、トニー賞授賞式をもってブロードウェイはシーズンを締めくくり、今度はオフ・ブロードウェイの小劇場で様々な舞台が幕を開き、ニューヨーク演劇界の夏が本格化する。やっと劇場の感染対策の規制は緩和され、ワクチン接種証明の提示やマスク着用義務の撤廃も進んで、パンデミック前の状態に近い夏を久々に迎えてい...[Read More]

Endgame エンドゲーム

『ゴドーを待ちながら』で知られるノーベル賞作家サミュエル・ベケットによる1957年の不条理劇『エンドゲーム』が、オフ・ブロードウェイで演じられ賞賛された。題目の『エンドゲーム』は、チェス用語で使われる『終盤戦』のことらしい。

The Picture From Home ピクチャー・フロム・ホーム

前衛写真家ラリー・サルタンは、週末に実家を訪れ、老いてゆく両親を何年にもわたって撮り続けた。そして1989年、短い文章をその写真に添えて、子供の頃の家族の八ミリ映像と一緒にMOMA(ニューヨーク近代美術館)で個展を開く。その展覧会は評判となり、そこを出発点に彼の名は知られて行くようになる。既に彼は亡...[Read More]

Cost of Living コスト オブ リビング

クリスマスが近いニューヨーク・ブルックリンにある小さなクラブの壁棚には、様々な洋酒が弱い光に照らされている。色とりどりのラベルが旨さを主張している前のバーには、デ゙ィビッド・ザヤスが演じる40代後半とおぼしいエディが腰かけている。そして彼は、そこにはいない誰かに静かに語りかけている。ニュージャーシー...[Read More]

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