ハミルトン  Hamilton

ハミルトン  Hamilton

ブロードウェイ
ハミルトン  Hamilton
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当初は2014年-2015年シーズン中にブロードウェイに昇格する予定だったが、時間をかけて手直しをしてからブロードウェイに挑みたいというリン・マニュエル・ミランダの率いる製作陣と、早くの上演を希望するプロデューサーとの意見が対立していたが、結局この夏の劇場街での開幕となった。クリエイティブで、テーマ性がはっきりと打ち出された力作だ。

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今年のトニー賞授賞式は、このミュージカル作品一色になるのではないかと言われている『ハミルトン』。 アメリカの初代財務長官で、合衆国憲法の創案者としても知られ、10ドル札にも印刷されているアレクサンダー・ハミルトンの生涯を描いたヒップホップ・ミュージカルだ。貧しい家庭に生まれ育ち、孤児となりながらも才能が認められ政治家となり、政敵との決闘により40代で命を落とすまでが丁寧に描かれていく。

オフから登って来たこの作品の作詞・作曲・脚本・主演はミュージカル『イン・ザ・ハイツ』でトニー賞を受賞したリン・マニュエル・ミランダ。ミュージカル・ナンバーはほとんどがヒップホップとなり、どの楽曲もヒットチャート入りをしてもおかしくはないほどの名曲揃いだ。見事に韻を踏んだラップにスピード感があり洗練された振付けも見応えがり、飽きを感じさせない。

脚本も良く書かれており、政治の裏側やイギリスとの確執なども描かれている。また“歴史的人物をどう評価するかは後の人たちのとらえ方による”というフィナーレでの締め括りにも好感が持てる。アレクサンダー・ハミルトンという歴史上の人物についてで「この人のお話しがどうミュージカルに?」と不思議だったが、観劇をしてみるとミュージカル『エビータ』や『エリザベート』などのように、その生き方に共感し感動を覚えることができる。

当初は2014年-2015年シーズン中にブロードウェイに昇格する予定だったが、時間をかけて手直しをしてからブロードウェイに挑みたいというリン・マニュエル・ミランダの率いる製作陣と、早くの上演を希望するプロデューサーとの意見が対立していたが、結局この夏の劇場街での開幕となった。クリエイティブで、テーマ性がはっきりと打ち出された力作だ。

メディア評

NY Times: 10
Time Out : 9
Variety : 9

RICHARD RODGERS THEATRE
226 W 46th Street
New York, NY 10036

尺:2時間45分 (15分の休憩含む)

舞台セット ★★★☆☆
作詞作曲 ★★★★☆
振り付け ★★★★☆
衣装 ★★★★☆
照明 ★★★☆☆
総合 ★★★★☆

Photo©Joan Marcus

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