あらすじ
(注:ネタバレあり)
舞台は、20世紀の始めのパリ。大金持ちで上流社会に属するガストンとその叔父は「結婚は必要ない」という信念の元、愛人を替えながら、結婚せずにいる。
人生に退屈しているガストンにとって、唯一の楽しみは、友だちのマミタのところに訪れ、そこにいるマミタの孫で、パリの社交儀礼や宝石やお金などに興味のない若くて無垢なジジと気楽におしゃべりして、時間を過ごすことだった。
ある時、彼は愛人に浮気されて別れ、いつもの様にマスコミに大々的に書かれてしまう。
人の目から逃れるために、ジジとマミタを連れて、海辺にドライブに行くが、そこでジジに励まされて、空を飛ぶ飛行機の発明に投資しようと人生にやる気を起す。
パリに戻って来ると、マミタとジジの伯母は、ジジをガストンの愛人にするために、
今までの少女のドレスとは丈も作りも違う美しい白いドレスを作る。
当時のパリの上流社会では、妻と夫は別に住んでおり、愛人はそれなりの役割と地位があった様で、結婚と同じ様に法律で契約を結んでいた。階級の高くないジジにとって、
ガストンの様なハイソサエティの男性の愛人となることは、一つのれっきとした人生の選択だった。だから、ジジの伯母もジジを幸せにしたい一心で、ジジに上流社会のマナーなども教育してきたのだ。
マ スコミからさらに逃がれるためにモンテカルロに行っていたガストンは、久しぶりにマミタの所に遊びに来る。そこで見た美しい女性に変身していたジジの姿 は、気軽な会話を楽しみにしていたガストンを戸惑わせ、大切な友だちのあまりの急な変化に腹を立て、終いには、その美しいドレスについて文句たらたらに なってしまい、二人は大げんか。
ガストンは外に飛び出してしまうが、どうしてここまで自分が動揺するのか理解出来ない。
しかし、女性という厄介なものになってしまったジジへの腹立ち、そして同時にその美しさや魅力に驚く自分の心の混乱を歌って行くうちに、自分がジジに恋をしてしまったからだと気がつく。
すぐに正式にジジを愛人にしたいとマミタと契約をするが、宝石やお金や地位などに興味がないジジは「愛人など次の女性が見つかるまでのはかない存在だ」と断る。
そんなジジだったが、ガストンと一週間も会わないうちに彼のことが懐かしくてたまらず、自分もガストンを愛していることに気づき、「傍に居られるなら、愛人でもいい」とガストンと一緒になることを決める。
二人の生活を始めてある日、上流階級が集まるレストランの「マキシム」に、ガストンはジジを連れて出掛ける。そこの客達は「新しい愛人だ」と囁いてなめる様にジジを観察した。「大勢いる女の一人」としてしかジジを見ない人々に、何故かガストンは腹を立て、ジジの腕を掴んで、外に出てしまう。
そこで、自分がジジを愛人以上に大切に思っていることを悟るガストン。
一方ジジもマキシムの人々の眼差しに、「やはり愛人だけとして見られるのは、あまりに辛い」と気づき、ガストンに別れを告げる。去って行こうとするジジをガストンは引き止めて「僕は一生、君と居たいんだ」と告白し、彼女に求婚する。
上演時間:2時間30分(休憩含む)
シアター情報:
Neil Simon Theatre
250 West 52nd Street
New York, New York 10019
写真© 2015 Matthew Murphy
Vanessa Hudgens will play the title role in the new Broadway production of Alan Jay Lerner and Frederick Loewe’s beloved Oscar and Tony Award-winning film and stage musical, GIGI.
舞台セット★★★★☆
作詞作曲★★★★☆
振り付け★★★★☆
衣装★★★★★
照明★★★☆☆