ミザリー　Misery（上演終了）

ミザリーという女性が主人公の小説で有名になった作家ポール・シェルドンは、深雪の人里離れた場所を1人で運転中、車が転倒。彼が意識を取り戻したのは、彼を救い出した自称「ミザリー」の大ファンの元看護婦らしいアニーの寝室だった。「雪が深過ぎて電話線は切れているので、もう少し回復した頃には病院に連れて行ってあげられる」という優しい言葉に、ポールは安堵し感謝するが、次第に彼への過剰な愛情と束縛が始まる。

その内彼女には自分をここから自由にする気が全くないと悟ったポールは、密かに脱出の計画を練り始める。しかし、それを知った彼女は、やっと治り始めた彼の両足首を砕いてしまう。

スティーブン・キングの原作の映画でも有名な『ミザリー』だが、それを見た事がなかったので、ハラハラ続きのスリラーそのものだった。ブルース・ウィリスはアクション俳優として有名になっている為に、メディアの彼への評価は今イチだが、才能のあるいい俳優だといつも思う。ただ、彼は派手な演技をしないので、体の動けない作家を演じる今回の役などは、顔の表情などが特に見たいところだが、あまり席が良くなかったため微妙な感情が見れずに残念だった。大きな劇場はこの作品には合っていないのかもしれない。アニー役のローリー・メトカーフは田舎の人里離れた町に住んだ精神病質者を非常に良く表現していた。