最新の作品
Jaja’s African Hair Braidingジャジャのアフリカ三つ編み
ガーナ系アメリカ人劇作家ジョセリン・ビオのコメディータッチの新作で、以前このブログにも書いたオフの戯曲『Our Dear Dead Drug Lord』を担当したホイットニー・ホワイトが演出している。劇場に入ると、あらゆるアフリカのブレイディング(三つ編み)のスタイルが舞台幕に描かれているのが目に飛...[Read More]
Back To The Future バック・トゥ・ザ・フューチャー
1985年の大ヒット映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の舞台化だけあって、オープンした最初の7日間に12万ドルを越える収益を上げた。また、初日一週間前に先だって行われた特別公演では、映画、舞台の両方で脚本や監督など大役を担っていたボブ・ゲイル、ロバート・ゼメキスといった大物が、舞台俳優たちと供に...[Read More]
Melissa Etheridge:My Window メリッサ・エスリッジ: マイ・ウインドウ
メリッサ・エスリッジはグラミー賞(1993年、95年)とアカデミー賞(2007年)を受賞するという輝かしいキャリアを持つロックスターであり、Time誌による「世界でもっとも影響力のある100人」の1人に選ばれるなど、今や社会面での功績も高く評価されている。彼女が生まれてから現在までの人生を自...[Read More]
Purlie Victorious: A Non-Confederate Romp Through the Cotton Patchパーリー・ビクトリアス〜(直訳)南軍ではない者が小さい綿農家をはしゃいで進む〜
説教を美しく語るのが得意な黒人伝道師が、故郷ジョージア州の田舎の教会を買い取ろうと繰り広げる騒動を描いたコメディー作品。1961年に初演されたこの戯曲は、ケネディ・センター栄誉賞を受けた俳優、演出家、そして公民権運動の活動家であった故オジー・デイヴィスによるもので、彼が当時主役を演じた。スパイク・リ...[Read More]
The Shark is Broken サメが壊れた
先頃巨大ザメの映画「MEG2」が公開されたが、この手の作品は皆、多かれ少なかれスティーヴン・スピルバーグ監督による1975年の名作映画『JAWS/ジョーズ』の影響を受けていると言っていい。その『JAWS/ジョーズ』の撮影現場の様子をコメディータッチで描いた戯曲が『サメが壊れた』だ。
Once Upon a One More time ワンス・アポン・ア・ワンモア・タイム
ポップのプリンセスとも呼ばれるブリトニー・スピアーズのヒット曲22曲が散りばめられた本作品は、よくある伝記風のジュークボックス・ミュージカルではない。タイトルが匂わせている通り、お伽噺のシンデレラや白雪姫、眠れる森の美女など、おなじみの主人公が6人も出てくるブリトニーとは関係のない話に仕立てられてい...[Read More]
Sweeney Todd: THE DEMON BARBER OF FLEET STREET スウィーニー・トッド〜フリート街の悪魔の理髪師〜
無実の罪を着せられて家族を奪われた男が、恨みと復讐の念から狂気にはしり、殺人を繰り返すのがこの作品『Sweeney Todd スウィーニー・トッド』だ。ブロードウェイ・ミュージカルとしては珍しく血生臭い。随分前になるがティム・バートンが映画化し、ジョニー・デップがアカデミー賞主演男優にノミネートされ...[Read More]
Shucked シャックト
作詞家アラン・ジェイ・ラーナーと作曲家フレデリック・ロウは、『マイ・フェア・レディ』や『恋の手ほどき』などを制作した名コンビ。18年間に7つのミュージカルを作り、彼等が逝って久しい今でも「ラーナー&ロウ」と親しみを込めて呼ばれている。その彼らが、アーサー王の伝説を元に書かれたT.H.ホワイトの「永遠...[Read More]
Camelot キャメロット
作詞家アラン・ジェイ・ラーナーと作曲家フレデリック・ロウは、『マイ・フェア・レディ』や『恋の手ほどき』などを制作した名コンビ。18年間に7つのミュージカルを作り、彼等が逝って久しい今でも「ラーナー&ロウ」と親しみを込めて呼ばれている。その彼らが、アーサー王の伝説を元に書かれたT.H.ホワイトの「永遠...[Read More]
The Best We Could〜 a family tragedy〜 訳:精一杯やった〜ある家族の惨事〜
新人脚本家エミリー・フェルドマンの戯曲。米国における熟年層、コンプライアンス、大人になりきれない若者、家庭内の世代の壁といった諸問題に正面から取り組んでいる。観客はサブタイトル「〜ある家族の惨事〜」を見て心の準備をしていた筈だが、始まってみるとコメディータッチの作風によって終始笑いに引き込まれ、楽し...[Read More]
Fat Ham ファット・ハム
6月には、トニー賞授賞式をもってブロードウェイはシーズンを締めくくり、今度はオフ・ブロードウェイの小劇場で様々な舞台が幕を開き、ニューヨーク演劇界の夏が本格化する。やっと劇場の感染対策の規制は緩和され、ワクチン接種証明の提示やマスク着用義務の撤廃も進んで、パンデミック前の状態に近い夏を久々に迎えてい...[Read More]
Jaja’s African Hair Braidingジャジャのアフリカ三つ編み
ガーナ系アメリカ人劇作家ジョセリン・ビオのコメディータッチの新作で、以前このブログにも書いたオフの戯曲『Our Dear Dead Drug Lord』を担当したホイットニー・ホワイトが演出している。劇場に入ると、あらゆるアフリカのブレイディング(三つ編み)のスタイルが舞台幕に描かれているのが目に飛び込んでくる。これは髪を根本から細かい三つ編みにしていく黒人特有のスタイルで、隣に座る黒人女性二人も、早速「あのスタイル、やったことある!」とか「このスタイルはいいよね~」と話し込んでいた。
最新ニュース
2023年 トニー賞に向けて
5月2日、トニー賞各賞のノミネートが発表された。だが他方、その日の朝から始まっていたのが放送作家達のストライキだった。テレビ、ラジオ、映画、ネットなどのすべての作家達が参加している。米国の組合(ユニオン)は日本と違い、職種別に組織されているのがほとんどなので、この人たちがストライキを始めたことで授賞...[Read More]
ニューヨークは、繰り返されるコロナ禍に大きな犠牲を払いながら、重ねて底力を見せ、再度活気に溢れてきている。
ニューヨーク州知事が昨年(2021年)5月にブロードウェイの閉鎖解除を発表した。それを受け、直後にコンサート形式のブルース・スプリングスティーンのショーが復活。8月には演劇の新作『パスオーバー』が開演。そして9月、待望のブロードウェイの花形、ミュージカル群が約18ヶ月ぶりに開幕を果たした。 この時を...[Read More]
復活を期して休むブロードウェイ 〜コロナ感染の中、ニューヨークの行方〜
コロナ感染の状況は毎日変化する。新型コロナウイルスの世界的な感染爆発により、ブロードウェイは3月12日から約1ヶ月の全公演が停止を発表したが、4月8日、それを更に約2ヶ月先の6月7日までに延期した 。 そこでこの影響の大きさを解説する前に、少し振り返って今回のブロードウェイでの動きをなぞってみる。 ...[Read More]
ブロードウェイ
Jaja’s African Hair Braidingジャジャのアフリカ三つ編み
ガーナ系アメリカ人劇作家ジョセリン・ビオのコメディータッチの新作で、以前このブログにも書いたオフの戯曲『Our Dear Dead Drug Lord』を担当したホイットニー・ホワイトが演出している。劇場に入ると、あらゆるアフリカのブレイディング(三つ編み)のスタイルが舞台幕に描かれているのが目に飛...[Read More]
Back To The Future バック・トゥ・ザ・フューチャー
1985年の大ヒット映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の舞台化だけあって、オープンした最初の7日間に12万ドルを越える収益を上げた。また、初日一週間前に先だって行われた特別公演では、映画、舞台の両方で脚本や監督など大役を担っていたボブ・ゲイル、ロバート・ゼメキスといった大物が、舞台俳優たちと供に...[Read More]
Melissa Etheridge:My Window メリッサ・エスリッジ: マイ・ウインドウ
メリッサ・エスリッジはグラミー賞(1993年、95年)とアカデミー賞(2007年)を受賞するという輝かしいキャリアを持つロックスターであり、Time誌による「世界でもっとも影響力のある100人」の1人に選ばれるなど、今や社会面での功績も高く評価されている。彼女が生まれてから現在までの人生を自...[Read More]
Purlie Victorious: A Non-Confederate Romp Through the Cotton Patchパーリー・ビクトリアス〜(直訳)南軍ではない者が小さい綿農家をはしゃいで進む〜
説教を美しく語るのが得意な黒人伝道師が、故郷ジョージア州の田舎の教会を買い取ろうと繰り広げる騒動を描いたコメディー作品。1961年に初演されたこの戯曲は、ケネディ・センター栄誉賞を受けた俳優、演出家、そして公民権運動の活動家であった故オジー・デイヴィスによるもので、彼が当時主役を演じた。スパイク・リ...[Read More]
オフ・ブロードウェイ
The Best We Could〜 a family tragedy〜 訳:精一杯やった〜ある家族の惨事〜
新人脚本家エミリー・フェルドマンの戯曲。米国における熟年層、コンプライアンス、大人になりきれない若者、家庭内の世代の壁といった諸問題に正面から取り組んでいる。観客はサブタイトル「〜ある家族の惨事〜」を見て心の準備をしていた筈だが、始まってみるとコメディータッチの作風によって終始笑いに引き込まれ、楽し...[Read More]
Fat Ham ファット・ハム
6月には、トニー賞授賞式をもってブロードウェイはシーズンを締めくくり、今度はオフ・ブロードウェイの小劇場で様々な舞台が幕を開き、ニューヨーク演劇界の夏が本格化する。やっと劇場の感染対策の規制は緩和され、ワクチン接種証明の提示やマスク着用義務の撤廃も進んで、パンデミック前の状態に近い夏を久々に迎えてい...[Read More]
Endgame エンドゲーム
『ゴドーを待ちながら』で知られるノーベル賞作家サミュエル・ベケットによる1957年の不条理劇『エンドゲーム』が、オフ・ブロードウェイで演じられ賞賛された。題目の『エンドゲーム』は、チェス用語で使われる『終盤戦』のことらしい。
Merrily We Roll Along 愉快に転がろう
ミュージカル界の巨匠ソンドハイムの『Merrily We Roll Along』(愉快に転がろう)は、不思議な歌の魅力なのだろうか、何度もリバイバルされてきた。しかしその度に失敗を繰り返し、彼の作品中一番の失敗作と言われてきた。なぜ不評だったのか、なぞ解きをするドキュメンタリーまで制作されたほどだ。...[Read More]
その他の舞台
The Little Prince 星の王子様
フランス人サン=テグジュペリによる「星の王子さま」の舞台化である。 シルク・ド・ソレイユを手がけてきた演出家フランコ・ドラゴーヌと10年間一緒にLe Reveなどの作品を手がけきたというAnne Tournie が演出・振付を担っているので、期待どおりアクロバット、ダンス、歌が融合されたフィジカル...[Read More]
Sugimoto Bunraku Sonezaki Shinju: The Love Suicides at Sonezaki 杉本文楽 曾根崎心中
11月にオープンした草間彌生展は、週末とはいえ氷点下となった中で2時間待ちという長蛇の列が出きていた。ニューヨーカーは日本のアートが好きだ。そしてそれは現代アートだけではない。2004年にリンカーン・センターで行われた中村座の歌舞伎座公演は、空前の大ヒットとなり皆を驚かせた。以降リンカーン・センター...[Read More]
The Illusionists 〜Magic Of The Holidays〜 ザ・イリュージョニスト
このブログではいままでブロードウェイで演じられる芝居やミュージカルを紹介してきたが、今回は「ザ・イリュージョニスト」を紹介したい。この作品はその名の如く、イリュージョンだ。芝居でもミュージカルでもない。しかし「ザ・イリュージョニスト」は、世界ツアーをしながら一年に一回冬の間だけブロードウェイで公演さ...[Read More]
トルーク TORUK(上演終了)
日本でもお馴染みのカナダのサーカス団シルク・ドゥ・ソレイユの全国ツアー『トルーク(TORUK - The First Flight)』が今年秋、ニューヨークにも来た。マンハッタンからすぐのブルックリンとニュージャージー州のニューアーク 2カ所のアリーナ(室内競技場)での短期間の公演だった。観客は家族...[Read More]