あらすじ
孤児院で育ったジュディーは義務教育を終了し、これから社会に出なければならなかった。ところが、その孤児院の理事からの援助で、大学に進めることになる。彼女の作文の才能を認め、いい小説家になるのではないかと見込んでの計らいだった。一つだけ彼女に義務づけられたのは、匿名でいたい、というその理事宛に、毎月一度返事の来ない手紙を送ることだった。たまたま見た彼の後姿のひょろひょろと足が長かったことから、顔も名も知らない親切な後援者に「めくら蜘蛛(英語の俗称で Daddy Longlegs) )というあだ名をつけたた彼女は、せっせと大学生活の様子や勉強の進歩状況を知らせる手紙を彼に送った。 彼女にとって彼は唯一の家族の様な存在となり、自分の伯父さんかおじいさんとして親しみを込めて書いたその手紙は、ユーモアあり涙ありの文才溢れたものだった。その手紙を読むのが理事にとって、いつしかとても楽しみになっていく。
実は、彼女が相当年上だろうと思っていたその理事は、資産家で上流階級の社会に生きる若い男性だった。次第にジュディーに会ってみたい、という気持ちになった彼は、同じ大校に行く自分の姪に会いに来た振りをしてジュディーと会い、彼女を深く愛する様になる。しかし、ジュディーは自分が孤児院の出身だということを、大学の親友にも誰にも打ち明けることができずに秘密にし続け、苦しんでいた。その気持ちを「あしながおじさん」に打ち明けたりもしていたが、最初からの約束で彼からは返事は来ない。とうとう大学卒業間近ジャービスから求婚されるが、孤児であることを打ち明けられず断ってしまう。そのショックで病にふけってしまうジャービスの元に、彼女から「あしながおじさん」宛の手紙が届く。そこには、自分の育ちを考えると身分があまりに違いすぎるジャービスと結婚するわけにはいかない、という悲しみと彼への愛情が打ち明けられていた。そして 「あしながおじさん」との面会が許される。ジュディーは彼女に同情してくれたのだろう親切なおじさんへの感謝の気持ちでいっぱいになりながら、長年夢に見た待望の面会に臨む。
The Davenport Theatre
354 West 45th St. New York NY
尺:2時間15分(休憩含む)
舞台セット ★★★★☆
音響 ★★★★☆
衣装 ★★★☆☆
照明 ★★★★☆